読書感想文

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vol.32 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?

山口周著 光文社新社

・経営にはアートの感覚を持ち込む必要がある。VUCAの時代においては、サイエンスやクラフトによるアンサーでは解決できないようになってきた。

・そもそもサイエンスによる回答ばっかりになると正解のコモディティ化になってしまう。そこで生き残るのは、スピード・安価なものであるが、これは労働者の疲弊に繋がってしまう。

・ただ、アートは抽象的で説得力がないため、クラフトやサイエンスと戦わせると辛い。理想はCEOにアートを置き、その人がクラフトやサイエンスとして司どる人をCCOやCOOとして指名する。

・例としてwalkmanはアートの考えから成功を収めたし、マツダはデザインとして高い評価を受け黒字化していった。

・日本は美意識が高いと見て問題ない。様々な人の文献から。

オウム真理教は修行をするば上のステージ行けるというシステムが偏差値の高いエリートの心を掴んだ。コンサルティングもそんな感じがする。

・彼らは美意識がないと思う。修行の場としたプレハブも然り。文学作品に親しみがなかった。

・現在の市場は自己実現要求の達成市場と言える。マックとかがそう。ここに日本人が持っている美意識が大きく作用すると思う。

・エリートはシステムにうまく適用し大きな利益を得ているからシステムの構造改革をしずらいと思う。ただ、その先にはコンプライアンス違反になることがあったり、アイヒマンのようにシステムを無反応に受け入れて悪事を行うこともあり得る。「真・善・美」の物差しを自分の内側にもち、相対化していくことが重要だ。

・美意識を鍛えるためには、VTSや哲学、文学、芸術によって鍛えられる。

基本法律は後出しで来るもの。実定法主義な考えだと「今ある法律さえ守ればいい」となる。大事なのは、自然法的な考え