読書感想文

読書感想文を書くための私的ブログとなってます。@kansobun_bookでインスタしてます。

vol.103 新時代の学び戦略

小見山利恵子 石田勝紀 日本工業新聞社

 

第1章

・特に「スタディサプリ」はAIと教育を組み合わせたものとして注目されている。今は、子供のレベルを判断し学習プランを作成しているため、学年で習うことに囚われない学習をしていたり、苦手克服に一役買っている。将来的には、職業診断や推奨スキルの紹介をしてくれるかも。ここで重要になってくるのが、親がテクノロジーを通した学びに賛成か否か。子供がテクノロジーと接せることは不安な面も多いが、勇気を持って受入、早い段階で多くの失敗をさせておこう。今後、5Gの登場により、この動きが加速されていき、よりグローバルに展開されていくが、そこから異文化理解や英語コミュニケーションを身につけるチャンスがある。

 

第2章 第3章

VRやAR、その他様々なテクノロジーを活用した教育を行なっている国は近年、増えてきた。スマホタブレットが教室に持ちこまれるのは当たり前で、貸与する所もあるぐらいだ。STEAM教育やプログラミング教育を施された人物は職に恵まれ、高い報酬で働くことができる。日本でも先進的な取り組みをしている所があるが、全体的には遅れている。原因は様々だが、日本の教育がある程度成功したこと(豊かな経済成長の実現、基礎学力テストでの好成績)また先生の過重労働がある。

 

第4章

ゲームは教育に悪いものという考えは改めなければならない。ゲームやYouTubeをとことん好きなだけやらせるべきだ。ゲームから学べることは多く、好きを肯定してくれることで自信や自己肯定感を得たりする。また、教育においてもゲーム性が高いものを取り入れて、嫌々ながらする勉強から自発的にするものへと変化できる。

 

第5章

プログラミングを必修化したり、大学入試に組み込み始めたが、大事なのはプログラミング的思考力を養うことであって評価するものではないということだ。プログラミング的思考は失敗を繰り返し、自分の成果物を発表し、フィードバッグを得てから、改善を進める。これはPDCAのやり方とまったく一緒である。プログラミングを楽しむためにも、身近なものを紹介したりして親近感を持たせたり、自分はしなかったからと閉鎖的になってはいけない。

 

第6章

大人と子供とでは生きる時代が違うため、自分の常識に囚われてはいけないのは再三の通りだ。子供から逆に教えられることもあるが、親として、子供の姿勢をなるべく許していくべきだと思う。親は子供のゲームのし過ぎを心配しているが、「子供と一緒にルールを決める」「ペナルティは本気で実行する」ことを心がけよう。ただ、デジタル時代において子供がゲームにハマるのは仕方ないことであり、このゲーム問題はさほど気にしなくても良いと思える。

 

第7章

これからの時代に求められる人材について①LQが高い人②高度なITスキルと英語力を持った人③創造心・好奇心溢れる人物である。LQは機械が代変えしてくるから人の良さが求められる。想像心や好奇心はより多くの体験から生まれる。多くの体験と失敗が重要である。そのうち、遊びや学び仕事の境が曖昧、無くなったりする。その世界では、自分のはまれる物を持った人間が強くなる。

vol.102 菊とポケモン

新潮社 アン・アリスン

 

序章

・日本の玩具は徹底的に娯楽としての側面を意識したから成功したと思う。海外の玩具は遊びの中にも何かしらの「学び」の要素を備えているが、日本は異なる。思うに、人々は、娯楽や遊びなどのエンタメに、資本主義が進んでいく中で人間にかかってくるストレスを緩和する癒しを求めており、それを資本主義を通して失われていくものであったり、人々の欲望を駆り立てるものがウケるものとなる。(例:力が欲しい→変身系のアニメ 家族の繋がり→サザエさん)日本のアニメが受け入れられている理由は、決して日本固有の特徴を際立たせているからではなく、世界基準に見て、人々のニーズに上手く答えているからである。

 

第2章 コジラと鉄腕アトム

コジラが日本人を魅了し、映画界きっての大ヒットになった理由は

感情に寄り添う・神秘性の2点がある。

・この映画が公開されたのは1950年代。戦争の記憶が鮮明に残っている状況だ。ゴジラは映画全編を通して、建物を破壊し、人々を殺戮し、都市が蹂躙されている様子を描いている。GHQによる戦後統治が終結し、何かにつけて「頑張る」という気風が生まれてきたこの時代では、適度なストレスがかかり始め、それを発散するかのごとく、人々の破壊衝動を上手く結びつけている。と同時に、ゴジラの映画が醸し出す恐怖や、原水爆によって無理やり起こされたという理不尽さは、人々の戦争の記憶を惹起し、故郷が焦土と化し、原爆を投下された我々は戦争の被害者であることを再認識させた。

・またゴジラは都市を破壊する目的が不明なことや、死なない超生物性は極めて神秘的であり日本人古来のアニミズムを想起させた。(この観点は割と世界共通であり、だからこそ、霊的なものとのやりとりを描く千と千尋の神隠しは世界中で大ヒットとなった。)

鉄腕アトムは、「核」という日本人の憎悪にもなり得るものをユーモラスに描いていることは驚きだ。物語の過程で父である天馬博士を物語から追放しているが、これも家父長性的な日本文化を脱却しようというメッセージが伝わったところが印象に残る。

 

第3章

・日本人のおさらい。資本主義は、加熱する受験、それで溜まるストレス、物質主義をもたらした。孤立化が進み、一人で過ごす時間が増えていく中、キャラクターや漫画、ゲームなどでそれを癒すようになっていった。

 

第4章 戦隊モノ

・一点目は戦隊モノの終盤のお決まりである「大きな機械を操作して悪と戦う」ということだ。これは、精神を持たない実体と人間が交差するということは非常にアニミズム的な世界観で日本らしいということ。(桃から生まれる侍、人に変身する鶴)この傾向はウルトラマン(出自は宇宙人)や鉄腕アトム(機械ながら人間性の獲得を目指す)にも見られる。また、普段は一般の人でありながら、優秀な機械と融合することで強い力が得られるという点は、人から戦隊、ロボットなどに移りゆく変動性は、様々な物が流動的になるポスト・モダン的時代を上手く表現しているとともに、いくら時代が進んでも、やっぱり人が必要だねということを印象付けている。

・二点目は変身について。日本では変身シーンを事細かに描く。これは、この場面が、機械の強さを知るための重要な場面と認識しており、細かなパーツまで正確に再現された玩具を発売することで売り上げを狙うという一種のマーケティングである。これは、日本人の美意識として存在しており、雑多な駄菓子屋、細かな付録の工作などに現れている。これは放送国での美意識の差であるため、上手くローカライズする必要がある。

 

第5章

・少年ヒーローと少女ヒーローの違いは何か?どちらも通常の人間が変身による強化を通して悪を倒すという構図ではある。男は、生産主義を象徴するかの如く、私心を捨て、目的を果たすために生きるという生産主義を象徴しているかのような部分があるが、少女ヒーローは魅力の増長、人間関係や愛を重視するというテーマがあると思え、そこが視聴者を引きつける。(変身シーンがエロいのも、服装が大胆になるのも、自身の魅力をアピールするため)

・なぜバービー人形は失敗して、リカちゃんは成功したか?まずは容姿。リアリズム的なバービー人形は、日本の少女がファンタジーの世界に行きずらかった。対し、リカちゃんは、日本人とフランス人のハーフとして西洋的な印象を持たせながら、日本人的要素を取り入れており、この塩梅が絶妙だった。二つ目は付属品。リカちゃんは大きなおうちで遊ばせるが、これは戦後復興を成し遂げた日本の夢として体現していた。(販売開始は1967年)

・この少女ヒーローの成功にはアイデンティティの変化にあると思う。思い込んでいた性格からは想像もつかない側面が出てきたり、身体やファッションの変化が多くの人を惹きつけている。元から多様性に基づいている設定は、需要が細分化されてくる世の中でも上手く対応していけることだろう。

 

第6章

・たまごっちとしては「どうやって空想上の生物と人間の間に関係性を持たせるか」ということにある。これは、人間の生態リズムを模倣することで、ペットを飼うということの擬似体験ができるからだと思われる。人間は一見、現実に多くを依存しているように思われるが、それと同じくらい想像世界にも依存しており、そこからアイデンティティや帰属性を得ている。以前は、想像世界に通じる行為としては、祭りや儀式が挙げられたが、現代においては、それにとって変わるようにアニメやゲーム、たまごっちといった玩具が占領している。たまごっちからの要求の多さも、必要とされているという認識を持たせるとともに、人間の本能的に持つ世話心をくすぐる。

 

第7章

ドラえもんポケモンを対比する。どちらも異世界の生物と友情と奉仕が入り混じった関係で結ばれており、生物を通じて主人公は力を得る。ただ、のび太の欠陥の多さや物語が近代主義的で目的論的だ。恐らく、戦後復興はしたけど欠陥が多い日本の姿を重ねていたと思う。ポケモンは旅をテーマにしており、主人公やポケモンが止まることなく動いていることはポストモダン的であり、ゲットのために行動を起こしている姿は自信を得た日本を描写している。

ポケモンはポスト産業社会になって疲弊した子供を解放する物であり、失われたコミュニケーションを取り戻すためのツールにしたいという製作陣の思いが伝わる作品となっている。ポケモンを構成する要素は「対戦」と「交換」だ。特に交換は他人とのコミュニケーションを促すようにするための重要な要素だ。子供同士の交流を深めるという製作陣の思いが伝わってくる。また、一人でゲームに没頭することがないように、そこまで集中力がいらないよう設計されている。人は贈与を通して自分を形成していく面があるに思う。日本でも、旅行のお土産やお中元、お歳暮としてその文化があった。しかし、資本主義が進んでいく中で、人々の興味や関心を引き付けるのは富の所有と蓄積であり、こうした文化はなくなりつつある。ポケモンを資産と捉えると、ゲットすることで溜まっていく中でも、必要に応じて交換されていく。この世界観は現代の資本主義を矯正した目指すべき世界観として提示している。

ポケモンは、物質主義が進んでいく中で失われた、非物質的、異世界、人間関係を繋ぎ止めている。

 

第8章

ポケモンが米国市場で成功していくには文化の違いを考慮した細やかな調整が必要だった。アメリカではストーリーのはっきりさ、勧善懲悪のメリハリ、圧倒的存在の主人公など、必要な要素を調整した。米国のマッケーター達は、ポケモンの無国籍化を求めており、多くの場面でそれを成し遂げているが、ポケモンという核となるコンテンツだけは手を加えず、日本の美意識である「丸み」を持たせ、可愛さを出してあり、現在は広く受けいれらている。

 

著者の結論

①米国のソフトパワーが相対的に落ちていること。

②無国籍化された作品は、製作物そのものが人々を惹きつけることがあっても、その製作国や文化に好意を持たせるまでには行かない。

③日本の知的生産物が広く浸透している理由は、現在の資本主義の現状に上手く合致したファンタジー構成であるから。

vol.101 しょぼい企業で生きていく

えらいてんちょう 著 イースト・プレス

 

・しょぼい企業とは、限りなく低予算で企業して、実店舗を経営することである。最近はリアル店舗を持たないこともあるが、しょぼい企業は人との関わりが大事になるし、信用という面でも店舗を持った方が良い。

・経営するにあたっては、「今の自分の生活をベースにいかにしたら余力ある部分を資本化できるか」という点にあると思う。使っていない車を貸し出す。多く作った晩ご飯を売るとかそういう感じ。

・しょぼい企業をする人は、今の会社生活が嫌とか、満員電車が嫌という人たち。今の世の中では、無理して仕事しなくてもなんとか生きていける。

・謎の繋がり、謎の需要ということが沸沸と起きてくるのが面白いところ。毎日決まった時間に店を開けて、それなりのコンテンツを用意していれば、人が緩く出入りする。そこから、勝手に店番を名乗り出す人や、何かをくれる人、需要がないと思ったものを買っていく人などが現れる。

SNSを使いこなすこと。そこで人気者になった人がしょぼい企業をするのが一番やりやすい。特に、これから視聴時間が増えていくと予想されるYoutubeはおすすめ。

・資金の借り入れはしない。思いを発信したら、なぜか出資してくれる人がいたりする。勿論、信用が大事なので、持ち逃げしないこと。また、今から◯◯したいからお金下さいより、既に〇〇やっているけど、お金足りないから下さい!の方が集まりやすい。

・親とは仲良くしましょう。保証人になったり、何かを譲ってもらったりできる。

・しょぼい企業は儲かりません!あしからず。

vol.100 勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書

SB creative 中田敦彦 著

 

歴史:年号を覚えるのではなく流れを覚える。「なぜこの人はこのようなことをしたのか」とWHYの視点で考えること。また、世界史から日本史という流れで学習すると良く、出来事や推しメンを作っても良い。

 

文学:難解な作品も多く、いきなり講読していると挫折してしまうので、予めあらすじを抑えておくと良い。作風には著者の生い立ちや精神状況が色濃く反映されるので、作品を書いた著者の過去・現在もセットで学ぶとより面白い。

 

政治・経済:テレビだけで学ぼうとしないこと。テレビは限られた時間で、視聴率を気にしないといけないことから、薄く長い物になったり、逆に濃く短くなってしまうものである。本から学びましょう。政治・経済は自分を守ることができる学問であるので、学んだ後は大いに参考にして活用すること。日々起こる時事も過去にあった出来事が起因していることが少なくないので、日本史や世界史と一緒に学びましょう。

 

英語:受験勉強で培った英語を基礎として、より話すことに重点を置く。特に、表現の置換をして欲しく、理解した、ありがとうにも様々な表現があることを学んでほしい。

身近のカタカタ語が全く通用しないので、そこの相違を確認するのも面白い。

vol.99 2030年の世界地図帳

SB Creative 落合陽一 著

 

第1章 変化の概観

・世の中を席巻する5つの破壊的テクノロジー

AI関連領域/5G/自動走行/量子コンピューター/ブロックチェーン

・その他テクノロジーの行方

食糧・完全なコントロールが可能か?/健康・AIの台頭も凄いが、再生医療による治療・予防にも注目/資源・太陽光が一大エネルギーに/都市・テクノロジーでより集積的に

/労働・専門職がAIに代替。

・デジタルイデオロギー

米型・成功した起業家が投資家に回るという好循環で牽引

中国型・国家統制で可能になったパーワープレイから生まれるイノベーション

欧州型・それなりの技術力とブランド力を武器に戦う

第三世界・近代を経由しない現代化は、法律などの規制がなく常識外れな物ができる。

対談:中間層が抜かれるのは、高い技術力を持つデザイナー・ハッカーと、低スキルでも、必要なサービス業に別れるからだ。高い技術力を持っても、リモートワークが発達し、言語の壁が取り払われば、全世界の人材と戦わないとならない。富は相変わらず、富豪に集まるが、人と比べる道具として見られ過ぎ。富は、溜め込むと経済の発展を妨げるので回すべきもので人と比べる基準であって欲しくない。投資はESG投資など社会還元的なものになっていければなぁ。

 

第2章

・アフリカの貧困は抜け出しつつある。資源頼りの経済、西洋に振り回された歴史、定着しない民主主義など問題は多いが、「Mペサ」などに代表されるテクノロジーによって経済が動き出している印象はある。

・問題は先進国内における相対的貧困。シングルマザーや子供・高齢者など、社会的弱者の貧困が目立ち始めた。また、移民者の流入によって、ギグエコノミー型の貧困がこれから増えていくと予想。

・いずれの貧困も鍵となるのは教育。所得と教育レベルには密接な関係があり、固定化されたゲームに見えるが、MOOCSなど、インターネットを通じた教育によって、変えられるかもしれない。

・アフリカの投資については、日本のODAのように利子をつけて頑張らすことも必要だろう。ばら撒きだと効果が低い。また、先行投資として今の段階から商品のブランディングをしていると将来、大きな利益をえられたりする。

 

第3章

・環境問題は関心が高い問題だ。私たちは、今までの地球史上、最も濃ゆい二酸化炭素濃度の中生活しているし、今の生活レベルを維持するなら地球は1.7個も必要になる。何より、これからの時代は、人間が地球に与える影響が最大化する時代になる。

・その中で、欧州は法と規制を打ち立てて、環境を守ろうという動き、中国はソーラーパネルの生産を通して、環境保護と同時に経済圏を構築しようとしている。

・注目はアメリカ。パリ協定の脱退など騒がれているが、アメリカはシェールガスなど、イノベーションを通じてこれを解決しようとしている。イノベーションを通じて限界費用を限りなく0に近づける狙いだ。

アメリカはディープ・エコロジーといって生命には平等の権利が与えられているとともに、自身のエゴを超えて世界は繋がっているという思想がある。その影響のもと、バイオ・リージョナリズムが生まれ、マインドフルネスやスローライフスローフード、場所の感覚が生まれたりする。この思想を端に発している企業がパタゴニアやザ・ノース・フェースだったりする。

 

第4章

 ・SDGsと欧州について。SDGsはどうみても、欧州式のゲーム。欧州は古くから法と制度の支配を行っており、その考えを世界に広めようという動きをとる。また、SDGs達成率も欧州が軒並み高い。

・法と支配といえば、「EU一般データ保護規則」(GDPR)もそう。今後、GAFAMやBATHはこのルールと戦うことになるだろう。GDPRは国家予算規模の罰金を課すこともあるが、昔、第二次世界対戦時、ナチスが情報端末を用いて国民を管理し、大量虐殺を行った反省からである。

・さて日本。日本は、米・中・欧の中間地点に活路がある。例えば、コンピュターの演算処理能力では日本のスーパーコンピューターはもう歯が立たなくなっているが、省エネなスーパーコンピューターなら得意である。欧州の打ち立てた理念に従順に同調しながらも組み合わせ技術で世界のトップをとっていく姿は、デジタル発酵の良い例だし、日本が生き残る道になると思う。

SDGsを日本に浸透していくには、SDGsの日本文化訳が必要だ。今の日本の生活では貧困に喘ぐ状況や、汚染された水での生活をなかなか想像できない。日本の思想と結びつけることで一気に浸透する可能性はある。

vol.98 超効率勉強法

Gakken DaiGo著

 

・効果的な勉強法としてクイズ化・チャンク化・分散学習が挙げられる。

・テキストを読み、該当部分を想起しながら読む、メタ認知リーディングも良い。

・また、勉強に到る準備として・自己超越目標 ・勉強前の音楽 ・自然の中での勉強 ・周りが勉強している環境での勉強 など行うと良い。

・勉強後は運動や瞑想、昼寝を行うなど、脳を使わない。

・さらに、上級者ならば、勉強しながら運動や、教えるつもりでの勉強を取り入れる。

・脳の容量を上げるなら、運動や楽器演奏、程度あるテレビゲームをしても良い。今の自分の不安や悩みを書き出す筆記開示も良い。

・これら勉強をするにあたって、その土台としてマインドセットを整えることから始めたい。この場合、マインドセットを解説する記事を読むことで効果があるが、自身の選択と戦略を褒めると良い。

・また、努力は報われず、学習に失敗はつきものであると予め構えておくこと。

vol.97 読みたいことを、書けばいい。

ダイヤモンド社 田中泰延著

 

Q何を書くのか

・ライターとして書く文章は「随筆」である。随筆は辞書の意味では思うがまま書いた文章という意味があるが、定義をはっきりさせよう。随筆とは、事象と心象が交わる所に書かれた文章のことである。

 

Q誰に書くのか

・自分に書くのだ。大体、ターゲットを想定して書くのはやめた方がいい。現実的には、最新鋭のマーケティングIT技術を駆使しない限り、不特定多数の人から文章を見られる。また、何を書くかよりも誰が書くかが重要で、知名度のない人が書いてもみられることはない。また、誰かからの評価を書くようなことはせず、あくまでも、自分が読みたい事、書きたいことを書くこと。

 

Qどう書くのか

・図書館などの一次資料にあたり、9割9分を調べたことを書き、残り数%で初めて、自分の考えをいれる。最もつまらない文章は自分の内面を書き綴った文章で、それは単なる詩集である。後は、自分が感動した物事を、そこに至る過程とともに述べ、それを起承転結にまとめれば完了だ。

 

Qなぜ書くのか

・まずは、自分のためだ。書くことはその世界を狭くすることであるが、同時に、多くの人と繋がり、調べを通して学びを深めたりすることで世界を広げてくれる行動でもある。自分が読みたいことを世の中に発信すれば、後は正しいか、正しくないか、価値があるかないかか勝手にジャッジされる。そして、ある日突然パッと世界が変わるものだ。