vol.69 シンガポールで見た日本の未来理想図
花輪陽子著 講談社α新書
主にシンガポールについての考察
経済
・夫婦は共働きが多い。というのも物価が高いこともあり、夫一人の稼ぎのみではなかなか生活できない。
・格差が激しい。富裕層の優遇政策をとり、周辺国からの外国人労働者を受け入れることで発展した。そのため、物価の差も激しい。但し、優秀な外国人労働者も優遇する。
・富裕層の優遇としては、キャピタルゲインに非課税、相続税や法人税も安い。また、VIPサービスも充実している。また永住権を所得することで住宅購入や医療など様々なところで手当が受け取れる。
政治・政策
・政府一強で独裁色が強い。政府批判も許さない。
・緑化政策を徹底して、町の気温を下げる。
・車を保有するにあたって高額な税金をかける。一般庶民は地下鉄やタクシーが主な交通手段。
・軍事費に徹底してお金をかける。周辺国から水を買っているくらいだから、他国との緊張関係は命取り。
・年金は積立方式。そのため人口減少による影響を受けない。
・酒、タバコには高額な税率。麻薬関係の罪は死刑。
・蚊の生存は許さない。家に抜き打ち検査するほど。
・官僚は高ステータスな仕事としてブランディングしている。そのため汚職が起こりにくく、誇りと権威があるものと認識される。
生活
・クレジット文化。現金は持ち歩かない。クレジットの還元が美味しい。
・金融資産に投資する人は多い。またVIPによるコミニティーがある。
・持ち家文化。今後不動産価値が上がるかもしれないからね。
・役所など届出関係はオンラインで済む。
・家電の充実度やコンビニの機能などは日本が有利。
・VIPは高級思考。輸入品であるため関税がかかり高くなるがそれでも多い。相手のブランド品で資産力を測ることも。
教育
・他人の子供には優しく、自分の子には厳しく。
・子供は自分の年金という程、投資を積極的に行う。
・家には世話係(メイドさん)を雇っている人が多く、そこから第二言語の取得を図る。
・早い段階から選抜テストなどがあり、才能のある人、ない人に分けられて教育が行われる。基本的に逆転不可能な社会。才能のある人には、手厚い支援が行われ、欧米の有名大学に進学することも多々ある。
・インター校やローカル校など多くの学校が存在する。外国人の割合が多いため。
・詰め込み式の教育が基本。